一般研究詳細

研究課題

玉川上水中流部におけるアライグマと中型哺乳類の生息状況

一般研究 No.206
代表研究者 片岡 友美
所属(当時) 認定NPO法人生態工房 理事
研究内容要約

玉川上水中流部(全長18km)において外来生物アライグマ(Procyon lotor)と中型哺乳類の生息状況を明らかにするため、2012年2月から2013年3月において水路内でアライグマ等の痕跡探索を行い、さらにアライグマに特化した餌トラップの設置と自動撮影装置による生息確認調査を行った。また、東京都の島嶼を除く全ての市区町村にアライグマ、ホンドタヌキ(Nyctereutes procyonoides)、ハクビシン(Paguma larvata)に関する捕獲や被害情報の聞き取りを行った。さらに、市民からも目撃情報を収集し、東京都内におけるアライグマ、タヌキ、ハクビシンの分布を明らかにした。


自動撮影装置によって玉川上水中流部の水路内3地点でアライグマが撮影され、水路を利用していることが明らかになった。また、アライグマが撮影された地点の周辺では足跡が確認されたり、餌トラップの誘引餌の消失率が高かった。このため、現状においてアライグマは上水流域の限られた場所に生息している可能性があると考えられた。このほか、痕跡確認とセンサーカメラを用いた調査ではホンドタヌキ、ハクビシンが多数確認され、アライグマと同所的に生息している場所もあった。自治体への聞き取りと文献資料を集計した結果、35市区町村でアライグマの生息情報または目撃情報があり、これまで記載のなかった小平市でも生息が確認された。本調査によって玉川上水中流部周辺では未だアライグマの生息密度は低いと予想されたが、今後、分布拡大する可能性は高く、被害が発生する前に早期の防除対策が肝要であることが示唆された。

共同研究者

若澤 英明

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